日本不妊カウンセリング学会の養成講座で

先週末、

日本不妊カウンセリング学会の養成講座が二日間にわたって

開催されました。

内容は今回も盛だくさん。

生殖医療の基礎知識、統計学、最新ラボの発表、漢方と不妊、

現場からのレポート、養子縁組、不妊と社会学など、

知識はやはり医療のからんだカウンセリングの基礎になる・・・という講座ばかりです。

座学なので聞きもらさないように何時間も聞いていると、

あとあと腰の痛みがひどくなっていることに気づきます(笑)

でもかなり集中しるせいか聞いていても時間を感じないのが不思議です。



そのなかでは、

やはりここでも

卵子の老化は講座全体のなかでもかなり大きなウエイトがあったのではないか、

と思えました。


報道でも、本でも多くなりましたね、「卵子の老化」

最近はanan、CREAでもママになりたい、初めての母になる・・・といった号が

発売されました。

(私も買いました!)

卵子老化に関連する記事もあり、「産んでみようよ」というノリの軽さだけではないものでした。


そして最近はどのようなメディアであれ、

「50代でも生める!」などという記事はなく、むしろ

本来は28歳前後が妊娠に向いたからだのピークであるといったものが主流になってきています。



医療の進歩によって、たしかに50代でも閉経していなければ(かりにしていても)技術的には

可能となってきていることが、勘違いのもとにもなっている・・・

一般に妊娠にもつイメージが、実際の妊娠とあまりに

かけ離れてしまっているために起こるのかもしれません。

啓蒙的なことが急務なのかもしれません。



女性のライフスタイルも急激な変化をし、寿退社は減少しているそうです。

かつてキャリアウーマンという言葉がありましたが(まだあるけれど)、

今は女性が働き、さらに要職につくことは、ごく一般的にもなっています。

働ける環境もあり、仕事もやりがいがあればなおさら、退職することに

意味を感じない人も増えるとは思います。

でも、

やはり自分自身も「年齢が35歳なら、卵子も35歳」ということを知っておくことも大切。


仕事は待ってくれない、かもしれませんが、

からだの老化も待ってはくれません。


仕事が一段落して、「やっぱり赤ちゃんがほしい」と思った時には

高齢(生殖医療では35歳以上をこういいます。なんという{若い}高齢・・・)となり、

卵子の質が低下している・・・など、厳しい現実が突き付けられます。


だからといって、治療だけに打ち込むことも物理的には難しい。

しかも妊娠出産は当然ながら一人ではなく

配偶者とともに進むことですから、

自分だけの選択というわけにもいかない。

経済的にもだいぶ治療負担が出てくるし、

物理的にも頻回の通院と、

心身の疲労、いかばかりか、です。




養成講座でも講師の方が

クリニックや漢方相談には40代の方が多い―――という発表も多かったように思います。

卵子老化は35歳ではなく30歳からというデータが講義で示された時には、

力が抜けてしまいました。

30歳で、どこまで妊娠することに向き合えるだろうかと。


もちろんほしいときにすぐに妊娠できる方もいるし、

早く子供がほしいから結婚も早くしたという方もたくさんいます。


でも仕事をしていたり、

子供はほしいけれどたまたま独身であったり、

これだけライフスタイルが多様化していて、

しかも生殖医療がここまで進歩しているなかで、

どれほどの人がその判断を早くにできるのかなあ、、、


自分の人生を顧みても

なかなかそうシンプルにはできないのが実際のところではないでしょうか。


こう書いていると、冗長になります(苦笑;)、お許しを。




ひとつだけ言えるのは、

生命誕生はそれだけで神秘であり、奇跡であるということ。

それを踏まえた受け止め方をするのがいいのかな・・・と。






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